平成22年9月23日


デリーにおけるコモンウェルス・ゲーム開催に伴う注意喚起


本日、外務省より以下の渡航情報(スポット情報)がでましたので、皆様にお知らせ致します。


1 首都デリーにおいては、10月3日から同14日までコモンウェルス・ゲーム(英連邦競技大会)が開催される予定ですが、以下のような報道があり、外国人も含め多数の人が集まるこのような大きなイベントもテロの標的となる可能性がありますので十分な注意が必要です。

2 9月19日午前、オールド・デリーにあるイスラム教ジャマ・マスジット・モスクの前で外国人観光客2名(いずれも台湾籍)がバイクに乗った2人組に銃撃され重傷を負った事件が発生し、また、その2時間半後には同モスク付近の駐車場において低強度の爆発があった旨報道されています。他方、銃撃事件の2時間後に現地報道機関に対し、イスラム過激派インディアン・ムジャヒディン(2008年にデリーを始め各地の都市でテロを引き起こしたとされる組織)を名乗る犯行声明文がEメールで送り付けられている旨の報道があります(同メールではコモンウェルス・ゲーム開催も理由の一つとなっており、現地警察当局は、現時点で銃撃事件がテロであることも含め同メールとの関連も不明であるとしています。)。

3 上記2の事件を受け、同日、在インド米国大使館は、米国民に対し、デリーでは警戒を怠らず控えめな態度を保つよう渡航勧告を発出しました。また、20日、オーストラリア外務省は、デリーで開催されるコモンウェルス・ゲーム開催中に過激派の攻撃が行われる危険性が高いと警告しました。

4 なお、7月23日付の現地紙では、パンジャーブ州警察はパキスタン系シーク過激派がコモンウェルス・ゲーム開催前にデリーで爆弾テロを実施しようとしている旨の注意喚起を発しており、このため、既に15kgの軍用火薬がインド国内に持ち込まれていると報じています。

5 さらに、7月9日付の当地紙において、バングラデシュに拠点を持つイスラム過激派「ハルカトゥル・ジハード・イスラミ」(Huji)等の工作員31名がテロ実行を目的としてバングラデシュとの国境からインドに潜入する可能性があるとして、インドの諜報機関がテロ対策特殊部隊や治安機関に注意喚起を発している旨報じられています。

6 ついては、インドに渡航・滞在される方におかれては、上記の内容及び現在発出されている「渡航情報」に十分留意し、旅程等を慎重に検討の上、テロ事件等不測の事態に巻き込まれることのないよう最新の治安情報入手に努め、特に多くの人が集まる公共の場所(コモンウェルス・ゲーム開催競技場も含む)、ホテルやレストラン、鉄道駅、バス停及び宗教施設等においては周囲の状況に注意を払う等の安全対策を取ることを心掛けてください。

7 コモンウェルス・ゲーム開催中のデリー市内における交通規制等についてはデリー交通警察のホームページ(http://www.delhitrafficpolice.nic.in/CWG2010.htm)(在インド日本国大使館ホームページからもアクセスは可能)をご参照ください。さらに、インドに関する他の危険情報にもご留意いただくとともに、爆弾テロ事件に関しては、「安全情報問い合わせ先」も御参照ください。