ゴア州安全情報 (平成21年8月6日)
ゴア州で7月中に発生した事件・事故情報に基づき安全情報をまとめました。ゴア州及び周辺地域にお住まいの邦人及び同方面へ赴かれる邦人の皆様におかれましては、この情報を参考にして頂きたいと思います。
一般事件情報・事故
○ 英国人女性がレイプされ殺されたケースや、10代のドイツ人女性が州議会議員の息子にレイプされたケースなどを含め、州内では外国人がレイプ事件の被害に遭うケースが多発しています。
統計によりますと、2004年から2008年の間に発生したレイプ事件は128件で、2週間に1件の割合で事件が発生した事になります。しかし、その中で有罪が確定したケースはわずか9件で、被害者が何らかの理由で告訴を取り下げているというのが現状のようです。
(7月10日付当地紙)
※ 外国人を狙うレイプや強盗、殺人事件が増加していますので、女性だけでの旅行や外出には十分注意が必要です。
○ ゴア州警察が報告した2008年~2009年度の事件白書は次の通りです。
殺人・・・・・・・・・・・発生件数 42件・・・・逮捕件数 30件
強盗・・・・・・・・・・・発生件数 30件・・・・逮捕件数 16件
夜盗・・・・・・・・・・・発生件数 291件・・・・逮捕件数 88件
スリ・・・・・・・・・・・発生件数 586件・・・・逮捕件数 219件
暴動・・・・・・・・・・・発生件数 94件・・・・逮捕件数 70件
他のインド刑法違反行為・・発生件数1,669件・・・・逮捕件数1,365件
事件総数2,712件 逮捕総数1,788件
麻薬事件は16件発生し、インド人11人、外国人9人が逮捕されました。また、麻薬取締捜査局によりますと、麻薬犯罪は、2007年で23件、2009年は7月24日現在で16件となっています。
また、カラングートビーチ地区は「麻薬天国」と呼ばれ、イスラエル人、ナイジェリア人、ロシア人等の麻薬密売グループが暗躍しているとされています。
(7月24日当地紙)
○ 外国人が地元住民と親しくなり、犯罪に巻き込まれて死亡するという事件が続発しています。
・ 2008年10月、地元住民の間で社交的で知られた若いロシア人カップルが、バガトールビーチで腐敗死体として発見されました。
・ 地元住民と親しくなり帰国を延期したロシア人女性が、コンカン鉄道の北ゴア・ティビム駅近くの線路上でバラバラ死体で発見されました。
・ 20代のロシア人女性が、親しくなった地元住民にビザ延長手続きを手伝ってあげると言われて、パスポート等を渡しましたが、結局ビザが切れ、パスポート不所持と不法滞在で警察に逮捕されました。その後、1年以上アグアダ刑務所に収監されました。
(7月28日付当地紙)
※ 親しげに話しかけてくる外国人には十分注意し、犯罪に巻き込まれないよう注意してください。
○ 昨年2月、アンジュナビーチで死体で発見された英国人女性スカーレット・キーリングが、生前、友人へのメールに「お金が入り、世界中を旅する機会ができそうだ」と記していたことが最近の調査でわかり、麻薬への関与が疑われています。
(7月28日付当地紙)
※ 近年、麻薬の運び屋として事件に関与する若い外国人女性が増えています。また、知らない内に運び屋に仕立てられる危険性があります。旅行先では自分の荷物の管理をしっかりすると同時に、親しくなった他人からでも荷物を運ぶよう依頼された場合は十分注意してください。
交通関連情報
○ ゴア州警察が発表した2008年度の交通事故白書によりますと、交通事故発生数は、4,178件でその内訳は次の通りです。
・モーターバイク事故 1,816件
・リキシャー事故 74件
・自動車及びジープ事故 782件
・運送トラック事故 564件
・バス事故 278件
・その他の交通事故 664件
また、負傷者総数は3,167人、死亡者は318人で、前年度に比べ負傷者は1.53パーセント増加しています。さらに事故総数の38パーセント、死亡者の42パーセントが国道で発生した事故によるものと報告されています。
(7月3日付当地紙)
※ 事故原因の中には、道路状態の悪さによるものも上げられています。
パナジ市から空港までの国道17号線は、カーブが非常に多い上に道幅が狭く、民家や商店、マーケットの連なる地区があり、追い越しがしにくくなっています。一部道路は拡張されましたが、チャペルや寺院はそのままなので路上に突き出る状態となっており、大型トラックやバスと交差する際は注意を要します。また、バンボリムにあるゴア医大病院付近では、夜間、毎晩のように放し飼いの牛の集団が路上にたむろしており、運転者にとって非常に危険な地域となっています。
○ 7月14日、州政府は、モータービークル法1988年を正式に執行する事を決定し、これによって、モーターバイクのヘルメット着用義務が国道のみならず、支線道路においても課せられることになりました。
(7月15日付当地紙)
※ これまで、外国人旅行者等がヘルメット無着用でバイクを乗り回す姿が見られましたが、今後は違反となり罰金が課されることになります。また、四輪自動車においても前座席のシートベルト着用が義務付けられる事になりました。
その他
○ ゴア州は、ムンバイでのテロ事件の発生を受け、退役軍人による旅行者の安全保護計画の承諾を中央政府から受領した旨を発表しました。これによってゴア州は、第一段階として、40~42人の退役軍人により結成された監視チームを人気の高いビーチに派遣し、治安活動を開始するとしています。
この旅行者安全保護チームは、ゴア州観光省に属し、州内7箇所に支部を置いて、パトロール中には武器を所持し、ライフガードと密に連絡を取りながら監視を行い、将来的にはワイヤレスネットワークでの情報伝達の迅速化を図るとしています。
今後、ビーチでは銃を持った退役軍人の姿が増えていくと考えられます。
(7月17日付当地紙)
○ 南ゴア・カナコナ地区の地方自治体が、7月中、カナコナ沿岸全域の釣り、遊泳を禁止し、違反者には厳しい罰則を課すことになりました。
これは南ゴアのカボ・デ・ラマ沖で、禁漁期間中に出漁した漁師が溺死した事件を重く見た自治体が、一般人へ警告することで事故発生を減らそうとするもので、同自治体は、荒波に入ろうとした者すべてが逮捕の対象となるとしています。また、違反者がビーチに駐車した車やモーターバイクも没収すると警告しています。
(7月22日付当地紙)