世界最大の民主主義国家


  インドの新聞やテレビなどでよく見聞きするのが、「インドは世界最大の民主国家である」との誇りに満ちたフレーズです。

   私もムンバイに来てから15ヶ月経ちますが、確かに、民主主義の根本である「選挙」の多さには大変驚かされています。 連邦レベルの選挙、いわゆる国政選挙は、一部の補欠選挙を除いて、一昨年以降行われていないのですが、それ以外の州や準州レベル、市町村レベルまで含めると、ほとんど毎週、インドのどこかで選挙が行われ、そのニュースが大きく報じられ、また、どこへ出張に行っても、近く予定される選挙用の各党ポスター(というよりは、横断幕)が掲げられているようにも感じられます。 これは、私だけでなく、この国に滞在する外国人にとって共通する印象ではないでしょうか。

   ところで、最近、マハーラーシュトラ州選出の連邦下院議員のDr. Pritam MUNDEさんにお会いする機会がありました。同議員は、ムンバイの某大病院で勤務医を務めていたのですが、2年前の10月に行われた補欠選挙で、急逝されたGopinath Munde連邦政府・地方開発大臣の選挙区を引き継ぐ形で国会議員になられた方です。 物静かで大変感じの良い方ですが、驚いたのは、彼女が、ふと漏らした「その選挙結果は、インド憲政史上の記録を作った」との一言でした。調べてみると、その時の得票数は、92万2416票、対立候補に69万6391 票の大差をつけての勝利だったようです。これまでは、モディ首相が同年の総選挙で作った57万票という票差が記録だったようですが、それを12万票も上回るギネス級の新記録でした。

   因みに、日本も同じく小選挙区制度を採用していますが、前回衆議院選挙での各候補の得票数は、最高でも16万8千票あまりだったようです。さすがインクレディブル・インディア。スケールが違いますね。

   さて、当館に在留届をお出し頂いた在留邦人の皆様には、3月1日付一斉メイルにてご連絡を差し上げました通り、本年夏、日本では第24回参議院議員通常選挙が行われます。外国にお住まいの方でも、「在外選挙人証」をお持ちであれば、その選挙に投票参加することができますので、選挙人証を未だお持ちでない方、あるいは、お持ちであっても、住所などに変更のある方は、この機会に手続きされることをお勧めいたします。

① 在外選挙制度一般に関する総務省リンク
http://www.soumu.go.jp/senkyo/hoho.html

② 名簿登録の流れについての外務省リンク
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/senkyo/flow.html

を参照頂ければ分かりますが、在外選挙人証がお手許に届くまでには、管轄公館での申請登録後、二ヶ月程度かかります。したがいまして、皆さん年度末で大変ご多忙と思いますが、できるだけ早く当館にパスポート持参でお越し頂き、手続きを始められることをお勧めします。(記載内容変更の場合には、その選挙人証を各々の選挙区管理事務所に返送する必要がありますので、パスポートと併せご持参下さい。)

  因みに、ムンバイ市内には、現在、児童生徒を含め638名の邦人の方が長期滞在されています。しかし、在外選挙人登録を済まされた方は、その10パーセントにも達していません。選挙権は国民が有する貴重な権利です。是非、登録をお願いいたします。

 


" RETURN "