「たびレジ」について
ムンバイ到着からほぼ二ヶ月。ようやく、東京からの引越荷物も到着し、当地での生活にも馴れてきた今頃です。さて、先日、総領事館が面する通称カーマイケル通りを散歩していて、次のようなプレートが総領事館の外壁に嵌め込まれていることに気づきました。 名前の一部が剥げ見えにくいですが、この建物が今から73年前の1942年にMODY氏により作られたことを記念して埋め込まれたプレートのようです。 翌日、総領事館の古手の現地職員に尋ねたところ、この建物は、戦前、タタ財閥の大番頭として活躍していたモディ氏により建てられたもので、1969年に日本政府が購入し、総領事館として使用を始めたという歴史があることが分かりました。ご承知の通り、タタ一族は、パーシー Parsと呼ばれるインドの少数民族の出身ですが、モディ氏も同じくこのパーシーの一員だったようです。 「命あるところには、希望がある」英国植民地時代に活躍したインド商人の方々の苦労とそれを克服するエネルギーが籠められた、深い言葉ですね。 さて、「たびレジ」についてのお知らせです。 外務省では、昨年から、海外を往来される邦人の方々の安全確保の向上策として、「たびレジ」への登録を勧めています。 ご承知のとおり、これまでは、海外に3か月以上滞在される邦人及びそのご家族の方には、管轄する大使館・総領事館への在留届の提出をお願いしています。しかし、最近のめまぐるしい国際治安情勢の変化を踏まえ、在留届の対象外となっていた短期海外旅行者の方々、あるいは、長期滞在者の方であっても、観光・ビジネスなどで他の外国へ旅行される方々に対し、万一緊急事態が発生した際に、迅速に正確な安全情報をお伝えできるよう考え出されたのがこの「たびレジ」です。 お時間がある時に、是非、次のアドレスにアクセスしてみて下さい。 また、在留届も、今ではネットでの届け出も可能となっています。詳しくは、ORN net で検索すると、手続き方法などの照会が可能です。 在ムンバイ日本国総領事 伊藤 嘉章 |