勲章伝達式

  5月20日、総領事公邸にてムンバイ印日協会(インドと日本の相互理解及び友好促進を目指すインド人による現地組織)の会長であるヴィナヤ・メヘロトラ氏に対する叙勲(旭日雙光章)の伝達式を実施しました。今回の叙勲は、メヘロトラ氏が印日協会会長時代も含め、長く日本とインドの相互理解促進及び友好親善に大きく寄与したことが認められてのものです。

  メヘロトラ氏は昭和2年(1927年)11月ムンバイに生まれました。ビジネスマンとして長く活躍された後、平成9年から同14年まで印日協会の幹事として、平成21年から同22年までは副会長として、平成22年から今日まで会長として活発に活動して来られました。総領事館としても日本紹介文化行事等において印日協会の協力を得て実施することが多く、メヘロトラ氏はいつも先頭に立って協力の姿勢を示して下さっているので、今回の叙勲は我々としてもとても嬉しく思っています。

  実はメヘロトラ氏は、お父上である故ラルジ・メヘロトラ氏は、インドの駐日大使として日本で勤務されたこともあり、その頃から日本への関心を深めたようです。更にお父上が昭和61年に功績が認められ日本から叙勲されたことにより、日本文化への関心が一層深まり、昭和63年にはインドと日本の相互理解促進に寄与しているムンバイ印日協会に入会しています。その意味では、今回の叙勲により、父子のダブル叙勲になりました。

  叙勲は天皇陛下の国事行為ですが、昭和35年に国際親善のため、天皇皇后両陛下(当時は皇太子同妃両殿下)がインドを訪問された時は、両陛下に同行していた父上の故メヘロトラ大使の依頼を受けて、インド北部のパトナ空港で両陛下をお迎えしたことがあるということです。

  勲章伝達式には、メヘロトラ氏のご親族(妹さんは今回のためわざわざロンドンから駆けつけました)、印日協会関係者、過去の受章者、日本人会及び桜会(日本夫人の会)代表の皆さん約40名が参加され、今回の叙勲をお祝いして下さりました。伝達式は、両国国歌斉唱で始まり、外務大臣の祝辞が伝えられた後、日本政府を代表して私からメヘロトラ氏の功績を紹介しつつお祝いを述べました。その後、写真のように勲記(賞状のようなものです)を読み上げ贈与し、更に私から旭日雙光章という勲章をメヘロトラ氏の胸につけさせて頂きました。私は近くで見ていましたが、メヘロトラ氏は天皇陛下からの勲章に緊張すると共に、誇らしいお顔をしていました。最後に受章者であるメヘロトラ氏が挨拶に立ち、お礼を述べつつ、今後とも日印両国の相互理解促進、友好親善のために一層の努力をしていきたいと決意を表明されていました。

  ムンバイ印日協会は一昨年、日印国交関係樹立60周年を記念して、「インド・ジャパン・ウィーク」を総領事館と共催した他、日本文化紹介事業として、デモンストレーションや展示、日本映画の上映を行いました。またインド人に対する日本語講座も実施しています。今年印日協会は設立60周年を迎えましたが、メヘロトラ氏の指導の下、記念交流事業等を通じ日印間の友好促進に一層貢献されることを祈りたいと思います。

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